英語講師が国語を教えてはいけない

受験国語を教えていた過去

わたしはふだん予備校で大学受験生に英語を教えていますが、以前所属していた別の塾では国語の講師が足りなくて、中学受験生の国語も教えていました。

中学受験などしたこともなく、高校も公立だったのに、国語なら日本語だし大丈夫だよ!と言われて夏休みだけ引き受けたつもりがそのままズルズルと・・・

 

教える前に自分で受験用の問題集を買ってきて勉強したし、授業の前には予習して(もちろん答えも書き写して)おきました。

しかし! 中学受験の国語ってどうしてあんなに難しいんでしょう。

問題文は普通の小説とか随筆とか説明文だから難しくはないけど、設問で聞かれていることがわけがわからない。

漢字や四字熟語、ことわざなどの知識を覚えるのと、段落の読み方なんかの解き方テクニック的なことを教える以外はもう、数をこなしてもらうしかありませんでした。

 

中学受験国語は昭和で勝負 

ところでそんな黒羊先生にも、ピチピチの大学生の先生と比べて得意な部分がありました。

どの私立中学校の問題文にもなぜか昭和の事物がこれでもかと登場するんです。「受話器」「ダイヤル」「(バスの)回数券」「LP盤」とか、公序良俗に反しない限りありとあらゆる昭和のモノが登場します。受話器もバスの回数券も今でもあるけど、こういう事物について実際使っていた立場から説明できます。

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昭和と平成、令和の長さを考えたら当然昭和に書かれた書物が多いし、何より出題する先生の年齢や志向を考えたら昭和の書物から出題ってことになるのかもしれません。

中学を受験するあなた、させたいあなた、小学生の早いうちから本を読み、映画を見て、昭和の事物に親しみましょう。